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桂の小部屋

管理人のネタ帳&ぼやき…

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 ちょっとだけ、考えてみたのだが…(笑)
キリル様、女王騎士版をっ!
案外、違和感が無いな…とは思った。
もしかして、結構イケてる?とも思った。
そして、自分が想像以上に腐っていると判った(笑)

 次の「少年女王騎士」本では、キリル様も女王騎士装束決定…。
ヤバイ、楽しいすぎ…る。
二度と、40Pのコピー本なんて作らないと…お星様に誓ったのにっ!
済みません、やっぱり自分には無理のようで…す。
とほほほ、でも楽しいからOKだっ。
………、OKと誰でも良いから云ってくれぇ……(涙)



 そして、下記はいつもの走り書き。
4主×坊設定なので、御注意下さい。
(何の事だ?と思う方は、過去分を御覧になって下さいませ)

拍手




*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
※4主×坊、現代風パラレルっス
※本編は、その内に…(笑)
※此方は、ネタ…的覚え書きです。後に設定変わるかも?





「ラルクファルト・マクドールっ!これから…僕に付き合って貰おうか」
「……………、君は…誰?」
 放課後の教室、委員会が終わり帰宅しようとしていた彼の背に、かけられた言葉。同じクラスに居たな、くらいの感覚で目の前の人物を見つめ、ラルクは無意識に首を傾けた。
「数ヶ月間、同じ教室で学んでいたからといって…君が僕の名を覚えている必要は確かに無いけど…ね」
 ブッチ切りで学年首席をキープしている彼を、色素の薄い肌と髪の少年は呆れたような顔で見つめ、ポツリと呟く。
「アンタにどうしても訊ねたい事がある。悪いけど、拒否権はあげないから」
「……今日始めて話す相手、とは思えないほど不穏だな」
「こっちも切羽詰まっているからね」
 無視して帰宅する事も考えたが、クラスメイトは一度くらい突っぱねてもヘコたれそうにない強硬さを感じさせており、仕方なく歩き出す背を追う。
「処で、君の事は何と呼んだら良いんだ?」
「………僕の名はルック」
 マクドール家の子息だから、とか。呼び止めたのはそんな簡単な理由じゃないと云う、ルックと名乗った少年はその後口を閉ざす。
今夜は恋人が戻ってくるのに、時間のかかる寄り道は嫌だなぁ…と。この時はまだ事態の重要性を欠片も感じず、ラルクは暢気に考えていた。

 

 

 屋上に作られたペントハウスを見上げたルックは、見ている側が心配する程に青白い顔になる。だが。
「―――っぱり…そうじゃないかと思ってた。アンタから、罰の残滓を感じた時から…」
「罰…?」
「聞いていないなら、それでも良いよ。僕は……」
 突如、彼の足元から自然現象とは思えない強風が巻き起こる。吹き飛ばされたラルクは、転がる寸前で体勢を立て直すと顔を上げる。
ルックと名乗った少年は、右手から淡い光を放っている。それを中心に起こっている強風が、意思を持っているかのように凝縮し巨大な鳥の形を作り上げた。
「ルックっ!一体…っ、何をする…つもりなんだっ?」
「僕は…僕の生を終わらせる事の出来る存在を…、ずっと探していた」
 許されない、歪んだ命だと。何度蔑まれた事か。
それも、今終わる。彼が――終わらせてくれる。
「アンタには関係無い。ただ…覚えておくといいよ、世界は…見えている以外にも色々な存在が溢れている…って」
「死ぬ…気っ?」 
「云っただろう?僕は…探していたんだよ」
 呪われた紋章から、解放してくれる力を持つ王を。
建物全体を黒く覆い隠す程の強風が包み、呼吸さえ困難にしていく。そんな中でも、髪の毛一本すら揺らしていないルックは、飛ばされぬよう必死に地にしがみついているラルクを静かな表情で見下ろした。
「決められた時間、作られた命……。これ以上、僕が生きる意味は無い」
 世界を滅ぼすほどに、強い呪いを残してやろうと思った事もある。他の紋章を探し出し、忌々しく絡み付く己の紋章諸共微塵にしてやろうと。
だが、その望みは…。
『ルックさんっ、僕と…友達から始めませんか?確かに世界には辛い事や悲しい事のほうが多いでしょう、でも』
 僕は、貴方の悲しみと怒りを知りたい。そして、出来るなら良き友として一緒に。
気の良い優しい青年の顔が、一瞬だけ浮かぶ。多くの人々に支持されながら、傲らず憎み合う国の架け橋としてまっすぐに生きている、優しい人。
 差し出された手を握り返せたなら、自分は変われただろうか?
今更だ。自分はもう、選んでしまったのだから。
「――これで、アイツの計画も水の泡…。ざまぁみろ、だ」
 何も知らず、温室のような綺麗で優しい場所でぬくぬくと生きている兄も、あの傲慢な男も。二度と想い出す事なく、自分は死ねる。
「さぁ、冥王…僕の命を奪うが良い」
 早くしないと、君の大切な人が死んでしまうよ?
クス、と笑う少年は、息苦しさに顔を歪めるラルクへ微笑んだ。
「―――さようなら」
 風の刃が生まれ、ラルクの頭上へ振り下ろされる。これで最後だと静に眼を閉じたルックの力、悲鳴のように鳴き続けていた風の化身が、闇の縛によって封じられたのはその時だった。
「―――アー…ク?」
「躾のなっていない子供は、嫌いだな。挨拶が出来るようになってから、出直しておいで」
 何時の間に現れたのか、ルックの側に長身の男が立っている。
浮かべている笑みは何時ものように優しいのに、何故か彼が立っている場所だけ闇色に見えて。ラルクは、収まった風に安堵しながらも二人の様子に固唾を飲む。
「……冥王…」
「君の事情はレックナートから聞いている。自暴自棄になる気持ちは…判らなく無いが、ルーファを巻き込むのは許さないよ」
「……彼が…次代…だから?」
「選ぶのは、ルーファ自身。決めるのも、ね」
「僕はっ!それすら…奪われたっ!こんな…作られた命、何の意味があるっていうんだっ!どうして…っ」
 真の紋章が無ければ、生きられない歪な生なんて。いらないと、その場に泣き崩れるルックは嗚咽を漏らす。
辺りに充満していた風の魔力を散らしたデイルは、呆然と座り込んでいる恋人を抱き上げた。
「ルック、トーマスが随分君を心配していたよ」
「ふんっ、僕の事情を知った上で優しくする奴なんてっ…」
「居ない、と?」
「友達になんて、なれる訳ないだろうっ!僕は、死ぬんだ…。もうすぐ…細胞の老化も始まる…、そうしたらっ」
 本当は生きていたいのだと、全身で訴える様子に同情したラルクの眉間に皺が生まれる。
「ルーファ?」
「…アークは、僕に話していない事、いっぱいあるよね?」
「まぁ、無く…はないよ」
「アークなら…彼を助けられる…の?」
 ハッ、と顔を上げるルックが反論する前に、同情じゃないと強い眸で彼を見つめる。
丁重に下ろされたラルクは、苦笑した彼が纏う雰囲気が変わったのに伸ばし掛けた手を止めた。
(アーク…?)
「――生きたいか、風の子よ」
「冥…王」
「紋章の呪い、願いも全て受け入れた上で生きたいと願うなら、助力してやろう」
 どうする、風に愛されし者よ。
闇の中に立ち、それでも自我を持ち紋章すら従えている彼の言葉に驚愕し、ルックは唇を噛みしめたまま一度だけ頷いた。



※ルックさん、坊の同級生。ヒクサクの非合法クローンで、レックナートに救い出され通常の生活をしていた。が、己の寿命と紋章の関係を知り…4主に殺して貰う為二人の愛の巣を訪れた処っ(笑)
※トーマスさん(自由貿易都市で、隣接する三カ国の仲裁役として働く好青年。恋人の名はセシル(笑))と、過去に会った事が有り。トーマス氏は昔から自殺願望があったルックを案じ、行方を捜している…らしい。
※後の本拠地島(坊、マクドール家出奔後)にて、島の守護魔法を担当する事になる(笑)


◆坊/ラルクファルト・マクドール  高校3年の受験生、マクドール財閥の子息。一人暮らしのペントハウスで、4主と同棲中(笑)生と死はまだ、継承していない。

◆4主/アーディルクロス・ヴェルゼ・ラ・クルデス(本名):普段は面倒なので、デイルと名乗っている。
  25歳独身、王制国家から無血で共和国となったオベルの、最期にして最強の覇王。クレイ商会を全滅させた張本人。罰の継承者。

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