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桂の小部屋

管理人のネタ帳&ぼやき…

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 そういえばっ。
まだ、幻水の部屋に案内とか作っておりませんでしたっ。
そう…、4主坊の(笑)
 今月は無理…かなぁ。一応、本編18禁だし…ね。
鍵付きになる予定なので。
公開間近にでも、御案内致しますです。

 そして、下記は更新が無いので…此処にもってきた先月の時間限定時の、4主×坊です。
見逃した方は、キリル様降臨編をご堪能下さい(笑)




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※現代風パラレル、「4主×坊」です。御注意下さい。
※詳しい名前と簡易設定は、一番下に有ります。
※4主と坊は出来上がってるCPです、あからさまな表現がある…時も有ります(笑)











 山積みになった本を、一冊ずつ手に取り確かめていた黒髪の青年は、室内の空気がざわりと動いたのに眉を寄せた。
(誰…か?)
 壁となった本の隙間、人の顔が辛うじて覗ける程度の其処から、並々と珈琲が注がれた紙コップが差し出される。先刻から感じていた気配の主を悟った青年は、安堵の息を漏らした。
「久しぶり、クロス」
 受け取ったコップを持ち、作業を止めた青年は立ち上がる。
艶やかな黒髪、琥珀の眸を持つ美貌の主は、碧眸を楽しそうに細める友人へ微笑む。
クロスと呼ばれた、此方も類い希なる美貌を持つ青年は差し出された手を握った。
「元気そうだね、キリル。仕事熱心なのは良いけれど、司書さんが心配していたよ?館長代行は、何事にも根を詰めすぎるって」
 息抜きも必要だろうから、一緒に昼食でもどう?
良く見れば、彼は大きめのバスケットを持っている。手製の昼食の美味さを知っているキリルは、大きく頷き彼に続いた。





「クロス、何か良い事があった?」
「んんー…?」
 食後のデザートを頬張っていた彼は、南の海を切り取ったような鮮やかな碧を瞬かせる。
首を傾げる仕草が妙に可愛い、とアイリッシュ珈琲を飲みながらキリルが考えていると、彼は暫し悩んだ後にポンとひとつ手を打った。
「あぁ、俺…恋人が出来た…みたいなんだ」
「こ…い人っ?君にぃ?」
 優しい笑みは初対面の者の凍った心を容易く溶かし、柔らかい声色と落ち着いた物腰が彼の育ちの良さを更に際だたせている。一度で良いから彼に口説かれてみたいと、熱を上げる女性が星の数ほど存在している事を、キリルは知っている。
 だが、目の前の美しい獣は決して己の本心を他人へ晒さない。笑顔で拒絶し、己の決めた領域へ一歩も立ち入る事を許さない、孤高の魂を抱える者であったから。永劫特別な存在を作れはしないと、老婆心ながらも未来を案じていたのだ。
「そんなに驚くほどの事…?」
「ぇ…、ああ…御免。だって、君自身が云っていたんだよ?特定の相手は作らない…って」
「俺もまだ、青かった…って事かな」
 どうやら一目惚れ、らしい。
茶金の髪の毛先を弄ぶ彼は、少しだけ頬を上気させ口を開いた。
「それが聞いてよ、あの子ったらもうどうしようもなく可愛いんだよっ!箱入り?だから…世間知らずなのは仕方ないけどっ、俺みたいな胡散臭い相手に簡単に脚開いちゃうのもどうかと思うんだよっ!危機感無さ過ぎ?そりゃあ始めての時に手加減ナシでメチャメチャ気持ち良くさせちゃったけど、もしかしてアレが拙かった?とか将来が心配なんだ。俺が始めてを貰ってしまったワケだから、勿論責任を追及されたら潔く嫁に貰うつもりだけどっ、でも…」
「ク、クロスっ!ちょっと…、待ってよっ!ストップっ!」
「何?キリル、まだ全然話しの途中…」
「そのぉ…、相手…って?――もう?」
「週3で啼かせてるけど?」
「まさかっ、無理矢理っ?」
「失礼なっ、ちゃんと合意の上ですっ!」
「………、もうひとつ。相手は異性?同性?」
「グレッグミンスターの男子校、3年だった…筈」
「同性で未成年なワケだ……」
「やっぱ、拙い…かな?」
 身体の相性、すっごく良いんだけど。
悪びれずに話す彼の前、同年齢の筈のキリルは頬の熱が引かず、心を落ち着かせる為冷めた珈琲を呷った。
「拙いだろう?どう考えても、君が一方的に悪者になるじゃないかっ!」
「相手はマクドールだよ。悪者云々の前に、交際が発覚すればもれなく俺は何処かの港に浮く事になるね」
「マク…ドール…ってぇっ!」
 悲鳴を上げかけたキリルは、己の口を両手が覆う。
平日の図書館、それも人気の殆ど無い中庭だとしても。誰が何処で聞き耳を立てているか判らないからだ。
「僕の聞き違い?マクドールって、あの?」
「近年、デュナンにまで手を広げ出した複合企業の総帥の一人、テオ・マクドールが一子。ラルクファルト・マクドールが、俺の恋人の名前」
「………………本気…なのかい?」
「さぁ?まだ、俺にも判らなくて…」
 これが本気なのか、どうか。
諦める事に慣れすぎて、懐に特定の誰かを入れた事など無かったから。この気持ちが本物かどうか、なんて判らない。
困り顔の彼へ呆れた風に、もう一度だけ溜息を落として。キリルは友人の背を力一杯叩く。
「仕方ないなぁ。僕は君がどんな事になっても味方になると、宣言しているからね」
 ささやかに、だけれど。応援するよ、と笑うキリルへ彼は。
困ったような、けれど少しだけ照れたように微笑み返すのだった。


end


キリル様、降臨編(笑)
2007.9.24/限定UPしていたもの…でしたっ。



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◆坊/ラルクファルト・マクドール
愛称/テドさん専用:ファル、友人専用:ラルク、4主だけは、ルーファと呼ぶ。
高校3年の受験生、マクドール財閥の子息。一人暮らしのペントハウスで、4主と同棲中(笑)生と死はまだ、継承していない。

◆4主/アーディルクロス・ヴェルゼ・ラ・クルデス(本名)
普段は面倒なので、デイルと名乗っている。クルデスの名は使えない、「オベルの冥王」だとバレるから(爆笑)坊だけアークと呼ぶ。キリル限定で、クロス(彼は4主の素性を知らない)
25歳独身、王制国家から無血で共和国となったオベルの、最期にして最強の覇王。クレイ商会を全滅させた張本人。唯一の騎士の名は、トロイ(笑)罰の継承者。

◆キリル/キリル・アーガネスト(本名)
父ウォルターがハルモニアの某製薬会社に勤めていた過去を知らず、当然母が何者かも知らさせていなかった。温厚で思慮深く、心優しい青年。血の半分が異形である事を知った4主が、ある目的を持って彼に近付き、出生の秘密を話す。彼は冷静に真実を受け入れ、以来何故か4主と友情を育んでいる(笑)
坊の緊急避難場所として、これからは度々痴話喧嘩の仲裁役となる予定。合気道の達人で、居合いも出来る。
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